デンマークに着いて三日目の午後は高齢者センターを訪れました。この施設は主にリハビリを中心に行っている施設ですが、そこに住んでいる方もおり、デンマークでの高齢者の様子を知ることができました。

 デンマークでは老後に対する考え方も日本に比べポジティブで、今まで働いている間は時間がなくて出来なかった事を存分に楽しむ時間と捉え、とても活動的です。そのため健康は重要で、日本の様に施設に入ってノンビリ過ごそうなんて考えは基本的にはしません。ですから、病気や怪我をしたら、このような施設で回復を図り、治ったら自宅に戻り好きな事をしたいというのが彼ら流の老後の過ごし方だそうです。

 このように”自立”というのがベースにありますから、リハビリにおいても例えば体を起こす際、日本では介護士が体を支えてあげたりしますが、デンマークではそれは禁止されていて、器具を使って自力で起き上がるようにさせていました。何故なら自宅に戻って自分の力で生活していくためには人に頼る事はできないからです。

 デンマークは社会福祉が進んでいますから、このような施設に入っても経済的な心配はする必要がありません。ですから利用者の皆さんも明るくフレンドリーに話しかけてきてくれました。



  


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